太陽は、地球上に光と熱をとどけ、多くの生命を育んでいます。 しかし、太陽光には、「UV-B」という有害な紫外線が含まれています。 これまで、私達はこの紫外線の影響を強く受けずに済んでいました。 それは、オゾン層という地球を守る層があったからなのです。 全世界的には、オゾン層は観測がはじまった1960年代中頃から1980年頃までは大きな変化はありませんでしたが、 1980年頃からだんだん減少しはじめました。近年は1980年までの平均値と比べて約4%減少したまま推移しています。
●オゾンホールの出現 南極上空ではオゾンの減少が激しく、南極では春にあたる9月~10月頃には毎年オゾンの濃度が極端に減ってしまいます。 2005年のデータではこの時期に約30%減少している事が観測されました。
●日本上空のオゾン層
人工衛星で撮ったオゾン濃度の解析図では、南極大陸のオゾン層に穴があいたように見えるので「オゾンホール」と呼ばれています。 オゾンホールは、オゾン層の破壊が進むにつれ、大きくなっていきます。 1980年代前半から1980年代頃にかけて急激に大きくなり、現時点では縮小の兆しがあるとは判断できません。 日本上空では、主に1980年代にオゾンの減少が進み、1980年代中頃がかはほとんど変化がないか、ゆるやかな増加傾向が観察されます。
ただし、1980年以前と比較すると、国内4地点の平均では1.5%、札幌では2.9%減少した状態です。 |